Dialogbook新機能紹介
2020年から始めているSMILEプロジェクトも,今年はもう7年目である.7年,長いようでいてあっという間に経ったなあという気もする.
私はDialogbookの開発と運用という立場でプロジェクトを支援していて,今年度,ようやくDialogbook version 3(以下,第3版)をリリース,いくつかのバグ修正を経て,なんとなく安定運用に至ったかなあと感じている.
第3版も春のリリース時から比べると,いくつかの機能が追加されて,さらに便利になっている.大きな改善点は,参加校の住所の情報から所在地の位置をジオコーディングし,位置情報を記録できるようにしたことだ(ジオコーディングとは,住所の情報から緯度経度を求める処理のことをいう).ただし,あいにく利用しているジオコーディングのサービスがあまり正確ではないため,地図データを使用して対話的に正確な位置を手作業で指定できるようにする必要があった.まあ,ジオコーダは無料で利用させてもらっているので,贅沢はいえない.
現地時間の提示
参加校の位置情報が利用できると,なにが嬉しくなるか.本質的なメリットは,タイムゾーンを自動で決定できる点にある.
Dialogbookには,ミーティング情報を管理する機能が備えられている.ミーティングというのは,当初は異文化間交流授業そのもののことを指していたが,今では,参加校の先生方がオンライン交流授業の事前に準備したり,あるいは事後に振り返りの反省会をしたりといった,参加校の関係者がやりとりをする全ての活動のことをいう.したがって,当初「ミーティング管理」と呼んでいたものは,今では「アクティビティ管理」との名称に変更された.
名称はともかくとして,国を跨いだオンラインミーティングの課題は,時間管理にある.多くの場合,国が異なると,時差が発生するからである.日本の場合,東アジア〜東南アジア諸国の相手国とオンライン会議をしようとすると,韓国以外では,1〜2時間程度の時差が発生する.
時差があると,時間を勘違いして「あれ?この時間じゃなかったっけ?」というような認識のずれが発生し,オンライン会議が成立しないリスクがどうしても避けられない.そのため,SMILEプロジェクトでは時差の存在を前提としたミーティング管理をする必要があるのだ.
Dialogbookでは,今回の改良で,参加校の位置情報からタイムゾーンを自動で判定し,それぞれのタイムゾーンでミーティング時刻を表示するようにした.これは,地味だがとても意義深い改良点である.
参加校位置情報の整理
もうひとつ,当初,位置情報を記録するようにした段階では,参加校のテーブル(School)に位置情報やタイムゾーンの情報を格納するようにしていたが,一つの参加校から複数のクラス(大学でいえばゼミ単位とか)が参加していたり,あるいは,複数年度に跨ったときは一つのクラスが複数のクラスとしてDialogbookに登録されるので,位置情報はクラスに持たせないほうがよいと判断した.
そこで,参加クラスを表すテーブルから位置情報を切り出して,参加校位置(SchoolSite)という新たなテーブルにそれらの情報を格納するようにした.参加校の位置情報は,クラスが違っていても,その学校のクラスであれば一つの同じ情報になるからである.もちろん,複数年度に跨っている場合も同様である.
参加校位置テーブルを作って情報を整理した結果,副次的に,参加校地図を作れるようになった.せっかくなので,初回参加年の情報も入れるようにした.その結果として作成したのが「SMILE参加校マップ」である.
SMILE参加校マップ: https://dlb.kotoba-kobo.jp/school_map.html
左側にあるスライダーを操作すると,年度が進むにつれて,参加校が増えていく様子が手に取るようにわかる.とりあえずは目指せ100参加校,といったところだろうか.
